休診日を除いて、いつでも気になることがあれば気楽に病院に行けることに慣れている日本人にとってアメリカの医療制度は初めてなことづくしです。
そもそも医療保険を自分で選択するところから始まり、何を保険に含めるか含めないかまで細かくプランを決めなければなりません。住民登録をして保険料をちゃんと納めれば誰でも健康保険に加入できる日本の制度ってつくづくありがたかったなとアメリカに来てからしみじみ感じています。
さて、今回はアメリカで失敗しないかかりつけ医選びのポイントをご紹介したいと思います。ぜひ参考にしてくださいね!
1. アメリカではかかりつけ医選びは超重要!!
医療保険選びも一苦労ですが、アメリカでは自分のかかりつけ医(プライマリケア医)も選ぶ必要があります。かかりつけ医は英語で以下のように言います。
- Primary Care Physician / PCP (プライマリ・ケア・フィジシャン)
- Family Doctor(ファミリー・ドクター)
- Family Physician(ファミリー・フィジシャン)
- Generalist(ジェネラリスト)
2. そもそもかかりつけ医(Primary Care Physician)って何?
かかりつけ医は、病気になったときにまず最初に診てもらうドクターのことを言います。かかりつけ医には病気のことだけでなく、体に関する気になることなどを気楽に相談ができます。
例えば、首に湿疹ができたから皮膚科に行きたいと思ったら日本では皮膚科専門の病院に直接行きますよね?ところがアメリカでは、まず自分のかかりつけ医(Primary Care Physician/PCP)に診てもらってから必要に応じて専門のドクターを紹介してもらいます。たいていどこのかかりつけ医も事前予約が必要です。
3. 失敗しないかかりつけ医選び①自分の加入している保険が適用(割引)になるドクターと病院を選ぶ
アメリカでは自分で保険を選ばなければいけないため、様々な保険会社と保険の種類があります。アメリカに来て初めてかかりつけ医を選ぶのであれば、自分の加入している保険会社のネットワークに入っているドクターと病院を選んだ方が良いです。
たいていどこの保険会社もドクターと値段交渉をしている場合が多く、通常より安く診察してもらえることがあります。保険会社のネットワークに入っているドクターや病院を英語では”in-network“(イン・ネットワーク)と呼ぶことがあります。
このイン・ネットワーク外の医師や病院に診察してもらうと診察代が高額になる可能性があります。
4. 失敗しないかかりつけ医選び②自分に合った専門医を探す
かかりつけ医(Primary Care Physician/PCP)といってもアメリカには、Family Practice(ファミリー・プラクティス)、Internal Medicine(インターナル・メディスン)、General Practice(ジェネラル・プラクティス)というタイプのドクターが存在します。
Family Practice(ファミリー・プラクティス)
日本語に訳すと「専門家庭医」と言います。Family Practiceは、新生児からお年寄りの方まで幅広い年齢層を診察することができるドクターです。様々な症状(状態)を診察することができ、婦人科系や骨折など専門医が通常であれば診察するような症状でも診察してもらうことができます。
Internal Medicine(インターナル・メディスン)
日本語に訳すと「内科」という意味です。Internal Medicineは、主に大人の診察を行います。病気の予防・改善に関するアドバイス、病気の診断や慢性病などの診察ができます。
General Practice(ジェネラル・プラクティス)
日本語では「一般診療」という意味です。General Practiceは、Family Practiceと同様に幅広い年齢層を診察することができます。
5. 失敗しないかかりつけ医選び③家族・友人・同僚に必ず医師の評価を聴く
かかりつけ医の選択が狭まってきたら必ず家族・友人・同僚に医師の評価を聴いてください。実際に診察を受けたことのある人からの意見はとても参考になります。
場合によってはかかりつけ医を探し始める時に、まずは知り合いからの口コミを聴いて医師選びをする方法も良いと思います。違う州に引っ越し予定の人は、今かかっている医師から引っ越し先予定の州に知り合い、またはおすすめの医師はいるかどうか確認してください。
6. 失敗しないかかりつけ医選び④自分にとってどんな医師が良いのかよく考える
かかりつけ医は、何か気になることがあれば一番に自分の体について相談することができるドクターです。かかりつけ医の変更は自由ですが、だいたい同じドクターに毎回診察してもらうことの方が多いです。自分にとってどんな医師が良いのか以下を参考にしながら考えてみてくださいね。
- 自宅からかかりつけ医がいるオフィスまでの距離と時間
- 男性医師が良いのか?それとも女性医師が良いのか?
- アジア人の医師が良いのか?
- 自分の保険は適用される医師か?
7. 失敗しないかかりつけ医選び④実際にドクターのいるオフィスに問い合わせてみる。
最近ではオンライン(E-mail)で連絡が取れるドクターも増えています。友人や家族からの情報を集め、気になるPrimary Care Physician(PCP)がいるようでしたらぜひオフィスに問い合わせをしてください。問い合わせをする際に以下の質問事項を参考にしてくださいね。
- 診療時間
- どこの病院を使うか。
- ドクターが話せる言語は何か。(日本語の通訳者はいるか。)
- 自分の保険は適用されるか。
8. 失敗しないかかりつけ医選び⑤ドクターに診察してもらう。
初めてドクターのオフィスを訪れるのは少し緊張するかもしれません。かかりつけ医に実際に会うことで、自分と相性の合うドクターかどうか最終判断をすることができます。かかりつけ医は、自分の病気や気になることを何でも信頼して相談できる相手であるべきです。
- オフィスの雰囲気はどうか。
- ドクターを含め、看護師やスタッフ達は親しみやすいか。
- ドクターはじっくり自分の話を聴いてくれるか。
- 自分の質問に対して回答してくれるか。
- ドクターは自分が納得するまで分かりやすく診断結果を話してくれるか。
- 過剰な薬を処方されることなく、自分が本当に必要としている薬だけを処方してくれるか。
実際にドクターに会ってみると、もしかしたらちょっと違うかもな?と思われることもあるかもしれません。その場合は、次回別のドクターに診察してもらい今後どの医師に診てもらうか検討するのも良いと思います。
9. まとめ
今回はアメリカで失敗しないかかりつけ医(Primary Care Physician/PCP)の選び方をご紹介しましたがいかがでしたか?
私がアメリカに移住した頃は、アジア人の体のことは同じアジア人の方が理解してもらえることが多いかな?と思ったのでアジア人の女性医師をPCPにしようと思っていました。
ところがその医師は人気で予約が取りにくいと友人たちから話を聴いていたので、主人も主人の家族も昔からお願いしている医師(男性)をPCPにすることにしました。初めて健康診断を受けに行ったときは緊張しましたが、医療費が高額にならないように自分の保険の種類のことも考えながら診察してくれる心優しいおじいちゃん先生です。
健康第一なのがもちろん一番ですが、PCP選びはぜひ時間をかけておこなってくださいね。
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